ニコン
SP Limited Edition
ニコンのカメラや技術は古くから軍用として使用されていました。
戦艦大和の大砲の距離計にニコンの測距技術が使用されたことは有名です。
1954年ライカがM3で完成された当時、ライバル各社はレンジファインダーカメラから一眼レフに
移行していきましたが、ニコンは1956年SPで対抗することとなりました。
フィルムカメラはその後、1959年ニコンFで一眼レフに移行して報道カメラマンからの信頼を受け
て、以降 F2、F3、F4、F5、F6となりました。 この選択は現在デジタル一眼レフカメラ全盛の経緯
を考えると正しい選択であった事は間違いありません。
1999年D1を発売して他社の追随を許さず、2001年D1H・D1Xで不動のものとしました。
しかし、これはニコン・キヤノンの熾烈な開発競争をあおることとなりました。
その後、2003年D2HではキヤノンEOS1DマークⅡで水をあけられることとなりましたが、2007年
D3で巻き返し、2009年D3Sでは他社を超える程の高感度性能となりました。
ニコンはキヤノンに3年以上遅れており追い越せないであろうと新聞に記されたことがありました。
しかし、デジタルカメラの世界はすぐに越されてしまうほど競争は激化しています。
戦時中、軍用カメラとして使われることへの各社競争が、現在ではオリンピックや 体操競技が行な
われるたびに熾烈な競争が繰り返されていることと、同じであるといえるでしょう。
ニコンは1950年代のレンジファインダーカメラ製造熟練の技術を残すため、2000年S3を復刻
販売して世界的なニュースになりました。2002年にS3Limited、2005年ついにSPを復刻販売
するに至りました。デジタルカメラが大半を占める時代において、大事なものを失ってはいけないと
いう姿勢はニコンの企業理念といえるでしょう。
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